そもそも長期優良住宅とは?概要をおさえておこう
長期優良住宅とは、長い年月使用しても良好な状態を維持できるような対策が講じられた、優良な住宅を指します。「長期間生活できればどの家も長期優良住宅」というわけではありません。長期優良住宅の認定を受けるには、建築・維持保全の計画が以下の5つの基準を満たしたうえで、所管行政庁に申請する必要があります。
1.住宅の構造・設備に長期間良好な状態で使用できる措置がなされている
2.良好な居住水準を確保できる住宅面積を有している
3.地域の居住環境に配慮されている
4.維持保全計画が適切である
5.自然災害による被害の抑制・軽減に配慮されている
所管行政庁の審査に通ったら、長期優良住宅として認定されます。
また、長期優良住宅の認定は、新築住宅だけではありません。既存の住宅を増築・リフォームした場合にも、認定制度が設けられています。
参考:国土交通省HP「長期優良住宅のページ」
長期優良住宅の認定を受けると補助金や税制優遇がある
続いて、長期優良住宅に関する補助金や税制優遇など、金銭面のメリットを見ていきましょう。
補助金
長期優良住宅に関する主な補助金は、「地域型住宅グリーン化事業」と「長期優良住宅化リフォーム推進事業」です。
地域型住宅グリーン化事業
長期優良住宅の認定を見据えて新築する場合、「地域型住宅グリーン化事業(長寿命型)」の補助金が受けられます。補助金額は、建築費の1/10以内で、最大140万円/戸。また、要件を満たせば、「地域材料利用加算」「三世代同居加算」など、補助金額が上乗せされます。
ただし、地域型グリーン化事業(長寿命型)の補助金を受けるには、長期優良住宅の認定だけでなく、ZEH水準も満たさなければなりません。
※ZEH(ゼッチ)とは、太陽光発電などを利用して年間に消費するエネルギーの収支をゼロ以下になるよう目指した家のこと。
補助金の対象となるのは、地域の中小工務店(地域型住宅グリーン化事業によって採択されたグループに属している)が建てた木造の長期優良住宅です。
地域型住宅グリーン化事業の補助金は、直接施主が受け取れるわけではありません。補助金自体は工務店に交付され、施主は間接的に恩恵を受けることになります。
>>注文住宅は「ZEH」で!木更津市・袖ヶ浦市の基準やメリットをチェック
長期優良住宅化リフォーム推進事業
すでにある住宅をリフォームし、性能の向上を目指す場合にも、補助金が申請できます。リフォーム全体ではなく、「耐震性を高めた」「省エネルギー対策を施した」といった特定の性能向上に該当する工事が対象です。
補助率は、対象リフォーム工事費の1/3。補助限度額は、200万円/戸(条件によっては250万円/戸)です。
なお、2022年度は予算額に到達し、補助金申請の受付は終了しました。ほぼ毎年公募があるため、2023年度の情報をお待ちください。
税制優遇
長期優良住宅の認定を受けると、所得税や不動産取得税などが優遇されます。通常に比べ、どれだけ優遇されるのか詳しくチェックしてみましょう。
住宅ローン減税の控除枠拡大
住宅ローン減税は、住宅ローンを組んで家の新築・増改築などを行った場合、最大13年間所得税の控除が受けられる制度です。控除率は、0.7%。
長期優良住宅は、一般の新築や既存住宅に比べ、借入限度額が高くなっています。借入限度額が高いということは、控除額もアップします。
「新築住宅・2023年入居」