まずは地盤について理解していきましょう。どのような土地の地盤が強いのか、地盤が弱いとどのようなリスクがあるのか、解説します。

「地盤」とは、構造物が建築される部分の土地です。建物の基礎は地盤に接するため、地盤の強度が建物自体の揺れにくさを左右します。
地盤が強い土地に建てられた家は地震が起きても揺れに耐えやすいです。一方、地盤が弱い土地は、建物の重さで地盤が沈下したり、地震の際に家が大きく揺れてしまったりと、リスクが高くなるでしょう。

地盤の強度は、地層の種類によって異なります。砂に小石が混ざっている砂れき層や、溶岩が冷え固まった岩盤がメインの土地は、地盤が強い傾向にあります。セメントで地表周面を固めたり（表層改良工法）、地盤の中に補強体を築造したり（柱状改良工法）といった地盤改良をしなくても、直接家の基礎を築けるでしょう。
地盤が強い土地としては、古くからある住宅街や高台が挙げられます。昔から人々が暮らしている住宅街は、災害時に被災しにくかったため、現在も生活が営まれていると考えられます。高台の地盤は砂れき層や岩盤である場合が多いため、硬質であるといえるでしょう。

結束の弱い砂や柔らかな粘土がメインの土地は、地盤が弱くなっています。特に、埋め立て地や盛り土をした土地は、注意が必要です。
池や沼などを埋め立てて作った土地は水分が多く含まれているため地盤が弱く、地震の際に液状化現象を起こすリスクが高いです。
液状化現象とは、地盤が液体状になる現象のこと。地震の揺れによって地下水の水圧が高まると、地盤を固めていた砂の結束がバラバラになり、地盤が地下水に浮いて液体状になってしまうのです。
また、傾斜に土を盛って固め、平地にした盛り土の土地も地盤の強度が十分でないケースがあります。盛り土部分の固め方が弱いと、家をしっかり支えられません。

参考：東京都建物における液状化ポータルサイト「液状化って何？」

安心して暮らせる家を建てるには、地盤が強い土地を選ぶに越したことはないでしょう。
ここからは、千葉県君津市にスポットを当て、地盤の強いエリアと弱いエリアを探っていきます。なお、千葉県が公表しているハザードマップの「揺れやすさ・液状化しやすさマップ」から、情報をまとめました。

君津市で代表的な地盤が固く揺れにくいエリア、液状化現象が起きにくいエリアを見てみましょう。なお、液状化現象は震度6弱の直下地震が起きた場合を想定しています。

大和田、坂田、君津台、陽光台、岩出、宿原、など

人見、大和田、中畑、常代、久保、行馬、西原、末吉 など

一方、君津市で地盤強度が十分でないエリアはどのあたりでしょうか。地盤が軟らかく揺れやすいエリアと、震度6弱の直下地震で液状化現象が起きやすいエリアをまとめました。

西坂田、東坂田、外箕輪、常代、郡、宮下、賀恵渕、俵田 など

下湯江、杢師、外箕輪 など
君津市は現在住宅地であっても明治期に水田だった場所が多くあり、地震の際に揺れやすいエリアがあります。
住宅街での液状化リスクは震度6弱の直下地震ではあまり多くのエリアで見られません。東日本大震災のときも、君津市では液状化現象が起きませんでした。ただしハザードマップでは、震度6強以上の超巨大地震が起こると住宅街でも液状化現象が広がる危険性が示唆されています。特に、小糸川周辺や製鉄場などがある埋め立て地は注意が必要です。

君津市には、土砂災害が起こりやすいエリアも点在しています。土砂災害ハザードマップを見てみると、以下のエリアが土砂災害警戒区域になっています。

・大鷲トンネル周辺
・第三号井取水ポンプ場周辺
・山滝野自治会館周辺
・平山駅周辺
・亀山湖周辺
・秋葉神社周辺 など

2019年に千葉県に甚大な被害を及ぼした台風15号と19号では、土砂による被害が君津市内で合計90件発生。台風15号では、土砂災害警戒区域と小糸地区中村橋付近の住民に避難勧告が発令されました。
これらで紹介したエリアでも、きちんとした対策をしている住宅会社が建築することで、安心して暮らすことができます。住宅会社を決める際にどのような対策をしているか確認してみることをおすすめします。

＞＞君津市の水害リスク情報についてはこちらもチェック！
＞＞君津市での一戸建てに必要な住宅性能「耐震等級」とは？耐震工法の種類なども解説

せっかく夢のマイホームを建てるなら、地盤が強く、安心して暮らしやすいエリアを選びたいものです。
君津市では、大和田地区や陽光台地区がおすすめです。それぞれの魅力や売買事例を見てみましょう。（2023年2月時点の情報です。）

大和田地区は地盤が固く、液状化しにくいエリアのため安心して暮らしやすいでしょう。大和田地区のすぐそばにはイオンタウン君津があり、気軽にショッピングが楽しめそうです。
地区内に君津球場があるのも特徴になっています。
では、実際に大和田地区で販売されている土地情報をチェックしてみましょう。

所在地：千葉県君津市大和田1丁目
土地面積：67.45坪（223.00m²）
建築条件：なし
土地価格：8,950,000円

陽光台も地盤が強い住宅街で、君津駅の近くであるため好立地です。君津駅の北側にあるダイソー君津駅前店やドン・キホーテ君津店などに買い物に行きやすいでしょう。また、地区内には陽光台中央公園・陽光台東公園・陽光台西公園の3つの公園があります。
陽光台で販売されている土地の一例を紹介します。

所在地：千葉県君津市陽光台1丁目
土地面積：64.73坪（214.00m²）
建築条件：なし
土地価格：9,800,000円
ぜひ土地選びの参考にしてみてください。

参考：君津市ハザードマップ「土砂災害警戒区域」

＞＞君津市の土地価格相場・売買事例・価格推移の見込みについてはこちらもチェック！

最後に、千葉県や君津市で行っている取り組みを紹介します。

千葉県では毎年47市町村の地盤沈下状況を調査しており、君津市も調査対象地域です。2016～2021年の地盤変動量調査の5年間の結果では、君津エリア（君津市・木更津市・富津市・袖ヶ浦市）の調査面積264.3㎡のうち226.1㎡で、地盤沈下が見られませんでした。
また、君津市独自で行っている「君津市宅地開発事業要綱」によると、宅地開発を行っている事業者に対し、開発区域とその周辺の地質や地形などの調査を求めています。

自然災害で住宅が被害を受け、火災保険などの申請を行う場合、り災証明書や被災届出証明書が必要です。君津市では申し出のあった住宅の被害状況を調べ、各証明書を発行しています。
なお、現在は行っていませんが、2019年の台風で被災した方に対し、見舞金の支給や減税措置、被災住宅修繕費用の一部助成などが行われました。いざ大きな災害が起こったときに、市を挙げて支援に尽力してくれそうです。

参考：千葉県HP「令和3年千葉県における地盤沈下の概況について」
参考：君津市HP「り災証明書等の発行申請を受け付けています」

君津市は、地盤が強い土地と弱い土地が混在しているエリアです。ハザードマップで安心できるエリアを見極めましょう。また、君津市は過去の実績から災害時に手厚い支援が受けられそうな点も、魅力の1つです。これを機に、君津市の土地情報をチェックしてみてください。
R＋house木更津では、ほぼ毎日無料で個別相談を実施しています。土地選びに迷った際も、プロが親身にお応えします。ぜひお気軽に個別相談をご活用ください。

＞＞君津市で建てる災害に強い高耐震な注文住宅「R+house木更津」についてはこちら！