全館空調とは?全館換気との違いやコストを知っておこう
全館空調とは、冷暖房で家全体を空調することを指します。トイレや廊下、お風呂場なども例外ではありません。全館空調なら部屋ごとに温度差が生まれず、家の中ならどこにいても快適に過ごせます。24時間稼働するので、いつでも理想的な住環境が作れるでしょう。
全館空調の種類や全館換気との違いなど、さらに深掘りしていきます。
全館空調の種類は3つ
全館空調には、中央集中型・個別分散型・小屋根裏冷房+床下暖房型の3タイプに分かれています。それぞれ詳しく見ていきましょう。
中央集中型
小屋裏などに空調室を設け、ダクトを経由して各部屋に温風や冷風を届けるのが中央集中型。ダクトの中を風が通るので、空気の流れを計算して住宅を設計する必要がありません。中央集中型は「セントラル空調」や「ダクト式」とも呼ばれています。
個別分散型
個別分散型は、各部屋にエアコンなどを設置して空調するタイプです。高断熱高気密の家なら、すべての部屋にエアコンを設置しなくてもワンフロアに1台でOK。合計1~2台のエアコンで、家全体の空調をコントロールします。個別分散型は、空調室やダクトなど特別な施工が不要です。
小屋裏冷房+床下暖房型
空調室を小屋裏と床下に設置するタイプもあります。小屋裏に冷房、床下に暖房を入れて室温を整えるのです。天井の方から冷気が降り、床下から暖気が上がってくるので、空気の流れを考慮した間取りやシーリングファンの設置といった設計が欠かせません。
全館換気との違い
全館空調と混同しやすいのが、全館換気です。「24時間換気システム」とも称され、住宅内の空気を入れ替える役目を果たしています。全館換気は室温コントロールができませんが、高性能なフィルターで空気清浄するといった機能が搭載されています。
高気密な住宅は隙間が小さく、換気設備がないと空気がうまく入れ替えられません。ホルムアルデヒドなど、シックハウスの原因ともなる化学物質も室内にこもってしまいます。そこで2003年7月以降に建設された住宅には、原則として換気設備の設置が義務になりました。全館換気を設置し、住宅内における空気環境の正常化を目指すのです。
全館空調のメンテナンス方法
全館空調には、定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスは、自分でエアコンや排気口のフィルターを掃除する方法と、メーカーの定期点検があります。
全館空調のメーカーによって異なりますが、フィルターを掃除する頻度はだいたい月に1~2回です。フィルターの耐用年数は3~5年ほどなので、時期が来たら交換しましょう。
メーカーの定期メンテナンスは、年1回実施されます。全館空調自体の耐用年数はおよそ10年で、メーカー保証期間も10年となっているケースが多くなっています。
全館空調にかかるコスト
続いて、全館空調にかかるコストをチェックしていきましょう。
導入コスト
全館空調を導入する際にかかる費用は、1,000,000~3,000,000円が相場となっています。除湿や加湿、脱臭など付属機能がつくと、さらに費用がかかります。
電気代
全館空調のみにかかる電気代の相場は、月約8,000円です。ただし、全館空調のメーカーや住宅の坪数、住んでいる地域の気候によって、電気代は左右されます。
メンテナンスコスト
メーカーの定期メンテナンスの費用は、10,000~20,000円くらいが目安です。フィルターの交換は、およそ1,500~5,000円と見積もっておきましょう。
全館空調のメリット・デメリット
快適な住環境を整えられる全館空調。メリットが多いように感じますが、検討する際にはデメリットも把握しておきましょう。
ここでは、全館空調のメリットとデメリットを詳しくお伝えします。
メリット
全館空調には、おもに3つのメリットがあります。
・家全体を快適な室温にキープできる
・内装がすっきりする
・エアコンの台数が少ないのでメンテナンスしやすい
すべての室温を一括で管理できるので「脱衣所だけ寒い」といった部屋間の温度差が生まれません。急激な温度変化が起因となって発症する、ヒートショックの予防にもつながります。
さらに、あちこちにエアコンを設置しなくて済むため、内装がすっきりします。エアコンの台数が少なければ、メンテナンスの労力も軽減できるでしょう。
デメリット
一方、全館空調のデメリットは次の3つが挙げられます。
・設置コストがかかる
・部屋ごとに温度を調整できない
・故障するとすべての部屋の温度が不快になる
先ほど紹介したように、全館空調を設置するには1,000,000円以上のコストがかかります。決して安いとは言えないでしょう。
また、すべての室温を一括で管理しているので、機能を追加しない限り「人が集まるからリビングだけ低い温度にしたい」といった個別の設定ができません。全館空調が故障すれば、すべての部屋が過ごしにくくなってしまいます。
全館空調のメリットを発揮させるには住宅の高断熱・高気密化が必須
そして注意しておきたいのが、全館空調を導入する住宅の性能です。住宅の断熱性や気密性が低いと、せっかく全館空調を入れても室温のコントロールが難しいでしょう。設定した室温になるまでに時間がかかれば、その分多くのエネルギーを費やすことになるため、電気代も高くなってしまいます。
全館空調のメリットを充分に発揮させるためにも、住宅の断熱性と気密性も考慮してみてください。
千葉県木更津市・袖ヶ浦市周辺の気候の特徴
ここからは、千葉県木更津市と袖ヶ浦市の気候の特徴を紹介します。
気温
木更津市周辺は年間平均気温が高いエリアです。8月の最高気温の平均は千葉県の他のエリアよりも高く、30℃を超える真夏日も50日を超えます。冬は暖流である黒潮の影響で、冷え込みが緩やかです。
では、木更津市や袖ヶ浦市周辺の気温や湿度を詳しく見てみましょう。気象庁が発表している、木更津市の平年値(2006~2020年の統計)をまとめました。
湿度
木更津市が発表している「木更津市統計書2022年版」でまとめられている気象概況より、月ごとの平均湿度を紹介します。東京都の平均湿度と比較してみましょう。ここでは、木更津市の統計に合わせ、2021年4~12月、2022年1~3月のデータとなっています。
木更津市周辺は海沿いですが、東京都に比べて特別湿度が高いわけではありません。夏は湿度が高く、冬は低くなる傾向があります。
R+house木更津で導入している換気システム
R+house木更津では、マーベックス社の「澄家(第一種型熱交換型セントラル換気システム)」を標準仕様として導入しています。住宅内の空気を各部屋にある排気口から集め、外部に排気。床下のダクトを通って、各部屋に新鮮な空気が送られます。
外部の空気を吸い込む際に、熱交換機能によって室温に近づけているため、換気しても室温が外気温に影響されません。しっかり住宅内の空気を入れ替えつつ、快適な室温を逃がさない点が魅力です。
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全館空調は、導入コストがかかるものの、夏の暑さや冬の寒さに悩まされずに済みます。ただし、住宅に断熱性と気密性がなければ、メリットが最大限に発揮できません。換気の確保も重要です。
R+house木更津では、住宅性能の高さと確かな換気力を持った家づくりに力を入れています。全館空調を搭載したモデルハウスの見学も可能です。千葉県木更津市周辺でマイホームを検討中の方は、ぜひR+house木更津にご相談ください。
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